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2025.08.24 学会・研究会

論文掲載のご報告

当科の木戸俊輔先生の症例報告がInternal Medicine誌に掲載されました。
木戸先生、おめでとうございます!

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40803845/

●論文の内容
あまり既報にはないような、くも膜下出血が前景に立ったCAA-riの症例です。CAA-riの診断基準はAurielらによる2016年の改定で非対称性の脳実質の血管性浮腫病変が重要視されるようになりました。その結果特異度が90%近くに高まる一方で軟膜の造影効果の項目が削除され、感度が70%近くに下がったという議論があります。近年軟膜の造影効果を示す症例でも生検でCAA-riが証明され、この画像所見が再評価されています。軟膜造影効果を示す症例でCAA-riがunderdiagosedになっているのではないかという文脈の中で生検と診断に至った症例になります。

●木戸先生より一言
専攻医での論文作成は、日常診療の傍らで後回しにしてしまうことが多くスケジュール管理との戦いだと思っていました。病棟からのコール、救急要請の連絡、緊急カテーテル、患者急変などなど…。しかし、ピクチャー論文はコツコツ細切れに作業せずに、まとまった時間に短期集中決戦で仕上げてしまうほうが良かったです。原著はまだまだこれからですが、まずはピクチャーで論文のお作法に慣れていきたいと思います。