研修プログラム
研修内容
1. 後期研修1年目-2年目(卒後3-4年目)
◆ 研修の目標
- 病歴の聴取・神経学的診察を系統的に行い、部位診断、病態診断ができる
- 頭部CT, 頭部MRI, 脳血流シンチなどの画像検査の読影、脳血管造影や頚動脈エコーを行い診断できる
- 脳波、神経伝導検査、筋電図、誘発筋電図など電気生理学的検査を行い、結果を評価できる
- 髄液検査、筋生検、神経生検を行い、所見を判断し、診断できる
- 脳血管障害、頭痛や意識障害など、神経救急疾患に適切に対処できる
- 難病に対する理解のうえに患者背景にそって精神的な援助ができるようにする
- 神経学会地方会や内科学会地方会に貴重な症例は発表し、論文の作成もできるようにする
◆ 基本業務
- 病棟で患者の主治医となり、指導医のもとで診療
- 脳卒中と神経内科疾患を同時期に一定数受け持って研修
◆ 経験できる疾患の特徴
- 脳血管障害:血管内治療も多く施行しており、幅広い経験が可能
- 神経内科疾患:パーキンソン病、運動ニューロン病、重症筋無力症、多発性硬化症など筋・神経の生検も当科で行い、その後に病理学的検討も行う
◆ この期間に3ヶ月単位で以下の研修を平行して行っています。各検査とも難易度別の到達目標があり、少なくとも研修の初期2年間で基礎的な一定レベルには必ず到達出来るようにします。
- 電気生理学的検査:末梢神経伝導検査、針筋電図、脳波等の施行、判読
- 脳血管撮影検査:検査の施行と結果の読影、血管内治療専門医による血管内治療の補助
- 神経系に関する超音波検査:血管の超音波検査を中心に、神経系超音波検査の施行・読影
2. 後期研修3年目(卒後5年)
- 今までの知識・技術を深めるため、初期派遣として、教育関連病院の当科出身の医長の元で研修します
- ◆ 教育関連病院(令和5年4月)
- 日本医科大学付属武蔵小杉病院
- 日本医科大学付属千葉北総病院
- 東京労災病院(千葉北総病院 連携施設)
- NTT東日本関東病院
- 新百合ヶ丘総合病院
- 寿泉堂綜合病院
- 国立循環器病研究センター
- 北村山公立病院
- 塩田病院
- 田尻ヶ丘病院
- 町立八丈病院
- 平成立石病院
- 埼玉医科大学国際医療センター
- 新東京病院
研修後の進路
- 初期派遣から帰還した後、病棟で後輩研修医の指導と学位論文に向けた研究の準備期間となります
- 初期派遣から帰還した後、病棟で後輩研修医の指導と学位論文に向けた研究の準備期間となります
- この時期に専門医の取得の準備も行います
- 当科では、神経内科専門医の他、脳卒中専門医、頭痛専門医、内科専門医、老年専門医、認知症学会専門医などを積極的に取得するように、いろいろなセミナーへの参加を奨励しています
- 学位に関しては、大学院への進学か、研究生として臨床を積みながら研究を行うコースがあります。大学院へ進む場合は、基礎実験若しくは臨床研究のどちらかを行うことになりますが、研究生では主として臨床研究に従事し、英文論文の作成に当たることになります
- その後、人材の育成のため、海外留学への道も開かれています
血管内治療について
当科では、脳梗塞を発症されて来院された方に最善の治療を行うため、24時間365日、迅速に血管内治療まで対応できる体制を整えています。2019年4月から専門医4名(うち指導医1名)の体制で後進の育成に取り組んでいますが、医師3年目だけでも緊急治療に対応できるよう、日頃からカンファレンスやハンズオンの機会を多く持ち、鍛錬しております。当院の治療の特徴としては、全症例に24時間全員が集合する体制で治療に当たっていることが挙げられます。それにより不測の事態にも多くの人員で対応に当たることができ、かつ全員の方針が統一され、円滑な治療を提供できると考えております。
内科医として脳卒中診療に携わりたい、血管内治療医を志したいという先生がおられましたら、是非見学にいらしてください。日本医大には同じ志を持った者がいて、日々切磋琢磨しています。